●七里圭監督 連続講座「映画以内、映画以後、映画辺境」のレジュメ作成報告②(蔵出し原稿)

2019年05月15日

現代日本映画界の異才、七里圭監督が2014年から断続的に行っているユニークな映画講座、「映画以内、映画以後、映画辺境」。これまでに行われてきた連続講座の各回の討議の内容を、できるだけ多くの人にざっと大まかに把握できるよう、短い文章にまとめるレジュメの作成に力を貸して欲しい、という同監督からの要請を受けて、その第1回から第4回までの要約作業に筆者も携わったことを、以前、当ブログで報告したが、今回また新たに、第13回の講座のレジュメ作成を手伝いました。既に七里監督のサイトの方にアップされているので、興味のある方は、どうかぜひお読みください。

https://bit.ly/2WERHvE

実のところ、2016年3月24日に行われたこの第13回の講座に関しては、やはり以前、筆者が当ブログで、『「映画が縦長になったらどうなるか?」 ― 七里圭監督映画講座 拝聴記』と題して、既に1度、その概要を紹介済み。

https://bit.ly/2W7M388


ただし、それを当ブログで発表した時点では、この日の全発言採録などはまだ出来ておらず、上記の文章は、あくまで筆者の記憶と印象だけを頼りに、ごく私的なリポート記事として書き綴ったもの。今回の作業では、その後テクスト化されたこの日の全発言採録と改めてつき合わせつつ、この拙文を自分で読み返してみたら、当日交わされた活発な討議の筆記報告者として、とんでもないポカミスはないとは思うものの(どうか、そうであることを切に願ってます...)、こちら側の微妙な勘違いや誤り、見落としも散見されて、やはり赤面モノ。

その反省を踏まえ、今回の要約作業は、以前の拙文を軌道修正し、七里監督、および、この日の2名のゲスト登壇者、大谷能生、岡田秀則両氏の意図と趣旨により寄り添う形で、議論の流れを整理し直したことを、ここに謹んで告白しておきます。どうか、そのあたりは悪しからず、ご了承のほどを。とはいえ、この日、またしても2時間を優に超えてしまった討議の盛り沢山の内容を、さまざまな魅力的な細部をばっさり切り捨てて、改めて2000字程度に強引に圧縮・要約するというのも、これはこれでかなりの蛮行ではあると思うので、もっと深くこの回の内容を知りたい、と思う方は、ぜひ元の全発言採録のパンフレットの方にもあたってみてください。

ただし、この第13回の講座は、古今東西のさまざまな映画の場面を抜粋引用し、画面サイズに加工を施しながらその見比べ実験を行う、というのが何よりの議論の焦点で、七里監督の一連の講座の中でも、とりわけ多くの時間を映像の引用・紹介に割いた特殊な回ではあったので、その刺激的な討議の内容を、文章だけで追体験するのにはさすがに無理と限界があって、如何ともしがたいところ。どうかそのあたりは各自、映画的記憶と想像力、そしてYouTube等のツールを存分に活用・駆使して、補習・復習をどうぞ。

映画を取り巻く環境のデジタル化が急速に進行するなか、それにぼんやりとした違和感を覚えた七里監督が、毎回、豪華多彩な識者たちをゲストに迎え、その都度、新鮮でアクチュアルな問題提起をしながら、映画「以内」、映画「以後」、映画「辺境」に視線を差し向け、映画の過去と現在、そしてこの先の未来の可能性について、スリリングな討議と考察を繰り広げてきたこの連続講座も、どうやらそろそろ、まとめの時機に差し掛かっている模様。今後はたしてその成果がどういう形で世に問われることになるのか、この連続講座に足繁く通い、その活発な議論に大きな刺激と示唆を受けてきた参加者の一人として、筆者も、七里監督のその成果発表の時をぜひ楽しみに待ちたいと思う。


[2017.8.15 旧ブログ「In A Lonely Place」にアップ]


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*付記:約4年間にわたって繰り広げられてきたこの連続講座は、2018年にひとまず締め括られて、それまでの歩みを総括するシンポジウムが2月の18日、24日と、2日間にわたって催されると共に、そのあらましを記録した冊子も刊行された。 

https://bit.ly/2HpuZBu